「そもそも、小林誠さんが言及した小林でび作品はマリコローズだろ? なんで言及されていない映画を見ようと思ったんだい?」
「鉄仮面だったから」
「は?」
「スケバン刑事は、スケバン刑事2が一番好きだったんで」
「意味わからねえ!」
「でも、思った通り北斗の拳も入ってるようだ」
「それは分かるな」
「あとはインタビューでメーテルも入っていると言ってた」
「やっぱり分からない!」
「そうだろう。これは表面的には分からない映画なんだ」
「難しいの?」
「そうじゃない。最後まで見たら簡単に分かる」
「どういう映画なの?」
「泥棒が囚われの人妻を解放する話だ」
「カリ城かよ」
「カリ城よりもっと凄い。あっちは結婚前に救い出すが、こっちは人妻を解放するんだ」
「えーっ!」
「人の心を読めるという設定が最後まで重しになっていたにも関わらず、最後の最後でそれが肯定的な意味を持つ皮肉な展開がいい」
「それで借りたDVDには短編映画が3本入っていたのだね?」
「そうそう、同じDVDに入っていたのがあと2本ある」